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間宮祥太朗×原菜乃華

Cover interview 間宮祥太朗×原菜乃華

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「ちょっと幸せ」をテーマに、グルメ・美容・健康・カルチャーなど、女性にうれしい情報満載のフリーマガジン「Poco'ce(ポコチェ)」から間宮祥太朗さんと原菜乃華さんのインタビューをお届けします♪

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目次

Cover interview 間宮祥太朗×原菜乃華

劇場アニメ『不思議の国でアリスと-Dive in Wonderland- 』が公開される。

本作は、大学生の安曇野りせが、亡き祖母からの招待状をきっかけに“ 不思議の国”へ迷い込み、不思議な住人たちとともに少女アリスと旅をするファンタジーアドベンチャー。

白ウサギやチェシャ猫、マッドハッターなど奇妙で魅力的なキャラクターとの交流を経て、りせは自身の道を見つけていく。

りせ役の原菜乃華さんと浦井洸役の間宮祥太朗さんにお話を伺った。

間宮祥太朗×原菜乃華

ルイス・キャロルが生み出した名作「不思議の国のアリス」を劇場アニメーション化した『不思議の国でアリスと -Dive in Wonderland-』。世界中で愛される原作をベースに、なかなかうまくいかない日常に悩む不器用な女の子りせの視点で描く“新たなアリス”の物語だ。りせの声を演じたのは原菜乃華さん、そして、りせをワンダーランドへ誘う秘書、浦井洸に息を吹き込んだ間宮さんに作品の印象から伺った。

 最初にお話をいただいたときに“アリス”が主人公ではないの? って、驚いたと同時にワクワクしたのを覚えています。でも、その理由がちゃんと物語の中にあって、しかも“りせ”というキャラクターが今を生きる私たちとすごく重なる存在でしたので、共感する部分も多かったです。

間宮 「不思議の国のアリス」を題材にした作品はこれまでも色々ありましたが、自分が“アリス”と聞いて思い出すのは、幼稚園にあった絵本やディズニー作品です。ファンタジーなんだけど、ちょっと怖いというか…、そんな記憶だったのですが、今作の脚本を読ませていただいたとき、サイケデリックな毒っぽさというより、和の柔らかさを感じる不思議の国になっている気がして。その変化がとても面白くて印象的でした。

演じたキャラクターについて教えてもらうと。

 りせは就活中の大学生で、真面目で几帳面で、周囲に合わせようとするタイプ。でも空回りしてしまったり、周りに流されて自分を見失いそうになったりする子なんです。SNSに囲まれて育ってきた世代ならではの悩みもあって、自分の“好き”が見えなくなったりする。そこがすごくリアルだと思いました。

間宮 僕の役はワンダーランドの“入り口と出口”に立つナビゲーターのような存在で、まさにアトラクションの案内人みたいなポジションです。セリフも事務的なものが多く、淡々としているのですが、監督からは「りせとおばあちゃんの関係性を感じさせる存在であってほしい」というお話もあったので、柔らかさとか親密さも出せるように意識しました。

「演じるのはとても難しかった」というお二人。

 『すずめの戸締まり』でご一緒した音響監督の山田さんと今回もご一緒させていただいたのですが、山田監督から「原さんが演じてるって気づかれないようにしたい」というリクエストがありました。『すずめの戸締まり』で演じた高校生役よりも落ち着いた雰囲気が求められたので、自分の声のトーンやスピードをすごく意識しました。私はもともと声が高くて、早口で喋ってしまう癖があるのですが、句読点ごとのスピード感や、どこで一拍置くかなど、細かくディレクションが入って、最初の頃はなかなかOKが出ず、苦戦したのを覚えています。

間宮 僕は正直いうと「何が難しいのかすらわからないくらい難しい」レベルで難しかったです(笑)。以前、声優をさせていただいたときは、他の出演者の方と一緒にアフレコをしたので自然な感情のキャッチボールができたのですが、今回は一人での収録だったのでなおさら。しかも感情の起伏が少ないセリフが多かったこともあり、「どう届ければ伝わるか」をすごく考えながらのアフレコでした。

間宮さんの話を“うん、うん”と頷きながら聞いていた原さん。「“気持ち”だけでは届かないんですよね…」と、さらに声優の難しさを教えてくれた。

 感情が高ぶって叫ぶようなシーンでも、声だけが突き抜けてしまうと、聞いている人にとっては耳障りに感じてしまうこともあって。逆に、絵や動きとしっかり合っていれば、感情が静かでもちゃんと伝わってくれる。“ここからここまでは抑えて”、“ここは少しボルテージを上げて”といった調整を、感情とは別に頭で考えながら演じる。それって、まさに職人技だと思うんです。演じながら、“ここまで違う頭を使わなければいけないんだ”って驚きました。

間宮 僕はとにかく必死で“演出に寄せる”ことだけで精一杯でした。どなたかを参考にしようと思っても、やっぱり声優さんたちは別次元のロジックで演じている気がして、自分が真似しようとしても絶対に同じようにはできません。なので、“この声ありき”でキャスティングしてもらったのだと腹を括り、あとは監督に調整していただきながら寄せていくという感覚でした。

「間宮さん、うますぎでしたよ!」と原さん。

 間宮さんの声には包み込むような優しさと余裕があって、聴いているだけで癒されるんです。これからももっと声優のお仕事をどんどんやってほしい! 絶対名作がいっぱい生まれると思います。浦井のキャラクターデザインも間宮さんに似ていて、すごく爽やかで。間宮さんの声とマッチして本当に素敵でした!

間宮 いやいや、自分は完成した作品を観て、“自分は下手だったな”って思いました(笑)。でも、りせのことを遠くから見守るポジションとしては、ハマっていたんじゃないかなと思います。演じながら“これでいいのかな?”と迷うことばかりでしたけど、出来上がった作品を観たら、思っていたよりも違和感はなかったのでよかったのかな…?

 よかったです! 私も自分では“こんなにゆっくり話して大丈夫かな”って不安だったのですが、完成した作品を観たら、キャラクターの世界観やアニメのトーンとぴったりと合っていてホッとしました。“ちゃんとりせとして生きている”と思えたのが嬉しかったです。

間宮 菜乃華の声には、本当に“りせがそこに生きている”と感じさせる力がありました。アニメって絵や動きがある分、声が与える影響も大きいのですが、彼女の声には確実に命が宿っていて…、さすがです。

「失敗しないように空気を読みながら生きている」りせ。“みんなと同じようにやっているのに就職活動がうまくいかない…”、“なんで私だけ…?”と自分がイヤになってしまうりせに、学生でなくとも共感する人は多いはず。

 私も自己肯定感が常に低いので、すごくよくわかります(笑)。もし私が就活したら絶対内定もらえないと思いますね…。アピールポイント? うーん「協調性があること」くらいしか思いつかないです(笑)。でも、自己肯定感が低い状態が“普通”になっているので、“じゃあ次は頑張ろう”って思えるようになった気がしますし、無理に自己肯定感を上げようとしなくてもいいんじゃないかなって思います。

間宮 僕はそもそも“自己肯定感”っていう概念を、自分の中にあまり持ち込んでいないのかもしれません。人と比べるという感覚があまりないんです。「大事なのは“自分が一番居心地よくいられる場所”にいられることだと思う」と間宮さんは続ける。

間宮 長年の友達だったり、好きな映画や音楽だったり、そういう“好きなもの”が身近にあるだけで充分なんです。あと、“自己肯定感が低い”ということは、裏を返せば“他人の素敵さに気づける”ということでもあると思うんです。それって実はすごく尊いことなんじゃないかなと。だから、無理に上げようとせず、そのままでもいいんじゃないかなって思っています。

劇中でアリスがりせに「りせは何が好き?」と問いかける印象的なシーンがある。そこで、お二人にもご自身の好きなものを伺うと。

 一人の時間がすごく好きです。お香を焚きながらアニメを観たり、夜に音楽を聴きながら散歩したり…。頭の中を整理する時間は意識的に取るようにしています。あとは、動物の動画を見るのも癒しの時間。とくにサメの動画が大好きです。あのつぶらな瞳と、スリル感がたまらなくて。サメの動画を見てると自然と元気になっています。

間宮 僕は植物です。基本的に観葉植物ですが、少し変わった種類を育てるのが好きですね。うまく育てるコツですか? “構いすぎないこと”かなあ…。環境を整えたら、ある程度放っておくくらいがちょうどいいんです(笑)。

「ようこそ!“あたりまえ”がない世界へ」というキャッチコピーがつけられた本作にちなみ“あたりまえだと思っていたこと”が、実はそうじゃなかった”と気づいたことを教えてもらうと。

 さっき、一人の時間が好きとお話ししましたが、それは子供の頃からで。学校でも一人で遊んでいる時間が多かったですし、そのスタイルがあたりまえだと思ってたんです。でも小学校4年生くらいのときに、みんなが放課後にグループで遊んでるのを知って“あれ、私ってちょっと違うのかも”って気づきました(笑)。

間宮 僕は“あたりまえ”って思うことが少ないかもしれません。“ありえないことなんて、なくない?”という感じで。きっと今も自分が想像しているよりも全然先のことが技術で可能になっていると思いますし…。もしかしたら「不思議の国のワンダーランド」も、実際にあるのかもしれませんよ(笑)。

『不思議の国でアリスと -Dive in Wonderland-』は、8月29日より公開となる。最後に心待ちにしている人たちへメッセージをいただいた。

 大人の方もお子さまもみんなが楽しめる作品になっていると思います。とくに大人の方は共感していただけるシーンも多いと思いますので、アリスとりせと一緒に、ワンダーランドの世界観にどっぷりと浸かっていただけたら嬉しいです。

間宮 改めて作品を観返してみると、子供の頃に触れた「不思議の国のアリス」とは感じ方がまた違うことに気づきました。成長したことで感じる大変さや寂しさ、自分の価値観についての悩みなど、今を生きる世界とリンクしている部分がすごく多くて。エンターテイメント作品として楽しめるだけではなく、自分ごととして捉えられる親近感のある作品になっていると思いますので、観終わったあと、いろんな感情に包まれてもらえることを楽しみにしています。

『不思議の国でアリスと -Dive in Wonderland-』

『不思議の国でアリスと -Dive in Wonderland-』

©「不思議の国でアリスと」製作委員会

原作/ルイス・キャロル「不思議の国のアリス」 監督/篠原俊哉
脚本/柿原優子
声の出演/原菜乃華、マイカ ピュ、山本耕史、八嶋智人、小杉竜一、山口勝平、森川智之、山本高広、木村昴、村瀬歩、小野友樹、花江夏樹、松岡茉優、間宮祥太朗、戸田恵子
公開/8月29日(金)全国ロードショー

Profile Nanoka Hara

“ハッ”とさせられる気づきが散りばめられた魅力ある作品です

原菜乃華

原菜乃華/2003年8月26日、東京都生まれ。「はらはらなのか。」(17)で映画初主演を果たし、以降、「罪の声」(20)、TVドラマ「どうする家康」(23/NHK)など話題作に次々と出演。ヒロイン「岩戸鈴芽」役に抜擢された、興行収入100億円を突破したアニメーション映画『すずめの戸締まり』(22)で第18回声優アワード・新人声優賞、映画『ミステリと言う勿れ』(23)では、第47回日本アカデミー賞・新人俳優賞を受賞。2024年はW主演を務めた「恋わずらいのエリー」、ドラマ&映画「【推しの子】」、2025年にはNHK連続テレビ小説「あんぱん」に出演。

Styling / Arisa Yamada
Hair&Make / Asako Baba

Profile Shotaro Mamiya

自己肯定感が低いということは“他人の素敵さに気づけている”ということ

間宮祥太朗

間宮祥太朗/1993年6月11日、神奈川県生まれ。2008年、TVドラマ「スクラップ・ティーチャー ~教師再生~」で俳優デビュー。2017年『全員死刑』で映画初主演、2018年にはNHK連続テレビ小設「半分、青い。」に出演し人気を博す。2020年、『殺さない彼と死なない彼女』で第29回映画評論家大賞主演男優賞を受賞。近年の主演作に、映画『破戒』(22)、『変な家』(24)、『劇場版ACMA:GAME アクマゲーム 最後の鍵』(24)、TVドラマ「ナンバMG5」(22)、「真夏のシンデレラ」(23)、「イグナイト -法の無法者-」(25)など。

Styling / SHINGO TSUNO(impiger)
Hair&Make / Akane Miyake

Photo / Ryuta Seki
Text / Satoko Nemoto


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Poco'ce

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