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元国税職員さんきゅう倉田です。将来の夢は「天下り」です。
この記事を書いているのは2月の中旬。
東京大学の一次試験の足切り点と合否が発表になったばかりだ。
各受験生にはそれぞれ得意不得意がある。苦手な教科があっても、合格を叩き出すために大事なこととは?についてお伝えする【後編】です。
◀この記事の【前編】を読む◀◀◀こちらから◀◀◀
▶苦手科目である国語で点数を取るために、ぼくがやったこと
3年の受験期間中、最後の1年は東大の過去問20年分を2周解いて、各予備校の解答を参考にした。本質的ではないが、国語の勉強方法が見つからなかった自分にとってはやむを得ない。東大入試の国語で扱われる文章は難解だ。知らない言葉が出てくる。
元々ライティングの仕事をしていて、連載を持ち、書籍を上梓し、日常的に本を愉しむぼくでもよく分からない単語が出てくる。
例えば、「物心二元論」などだが、そういった言葉を知っていて、さらに文脈に合うように美しい日本語で書き記すのはとても難しい。
一部の東大受験生は中学受験でそのような訓練をしたようだ。そのまま中学でも同様の取り組みがあったかもしれない。
さらに、興味を持って小学生あるいは中学生の頃から専門書を読み、哲学書にも触れたかもしれない。そういった経験が東大の国語では活かされる。
だから、急に受験を始めたぼくのようなタイプは手こずる。7割とか8割を目指すことができない。
その点、地理や歴史は理解も難しくないし、幅広く覚え、出題の意図を汲んで書けばいい。
▶数学の勉強はYouTubeで
数学は、東大の過去問だけでは練習量が足りないので、さまざまな難関大の入試の問題をひたすら解いた。YouTubeで解説が聞けるので、地方出身者でも勉強ができる。
それぞれの得意不得意を見つけて勉強方法を工夫するマネジメント力が受験には必要だ。そして、それはおそらく他人には見抜けない。
自分で気づくしかない。
浪人は減少傾向だ。東大生の6割以上が現役だし、最も難しい理科三類は7割以上が現役だ。僕のクラスも8割が現役。
そして、東大全体で見ると、浪人生より現役生の方が優秀である。
でも頑張って欲しい。
東大生の中で優秀でなくとも、日本全体で比べたらきっと優秀だ。浪人したっていいじゃない。岸田総理だって2浪して早稲田大学に進学した。
諦めず頑張ってほしい。
▶東大生が多い出身地がある
東大生の出身高校には偏りがある。
遡って、小学校にも偏りがある。
ぼくの通っていた小学校に、東大や一橋、東工大に入った者はいない。
一方で、授業で知り合った横浜市青葉区の公立小学校出身の友人は小学校の同級生に現役で東大に入った人間が自分以外に3人いるという。
偏りは東大だけではない。用賀小学校出身の友人は、筑波大学附属駒場中学校に進学した友人が5人いると言う。120人しか入学しない日本一難しい中学校に世田谷の公立小学校から5人。親の影響を感じる。学力は環境が作るのだ。
▶学習環境が悪いと勉強の才能に気づけない!?
ぼくの子供時代は学習環境として恵まれていなかった。
進研ゼミはやらせてもらえたが、塾には行かせてもらえなかった。勉強するから静かにして欲しいと家族に言っても聞き入れてもらえず、泣きながら勉強した。
学校の成績も悪かったので、自分の勉強の才能に気づけなかった。過去の自分の選択に後悔はないが、公平な評価ではなかったと思う。
世の中そんなものだ。周りが評価しなくとも、才能があるかもしれない。
自分が自分を信じなくて、誰が信じるのだろうか。
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この記事のライター
OTONA SALONE|オトナサローネ
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