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「子どもにマネー教育するどころか、私に知識がなさすぎてヤバい…」パックンさん、親としてどうしたらいい!?

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現在、多くのメディアで活躍するタレントのパックンこと、パトリック・ハーラン氏(以下 パックン)。ハーバード大卒という輝かしい経歴の一方で、幼少期から高校生に至るまで、貧困に直面していたといいます。そんなパックンが「お金の心配なく、好きなことにチャレンジできる生き方」のヒントを伝えるべく、この度上梓した新刊が『パックンの森のお金塾 こども投資』(以下『こども投資』)です。

「あなたが子どもに教えられるほどお金に詳しくないとしても、大丈夫。買い物に、散歩に……今すぐ親子でお金について考えるためのきっかけは、日常のあちらこちらにあるんですから」と語るパックン。

今回は、オトナサローネ読者が抱く「マネー教育における4つのお悩み」について、パックンにアドバイスをいただきます!

 

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<<『実家が太くなくても、お金の心配なしで生きられる!?『子ども投資』著者・パックンに聞いた、マネー教育の心構えとは』

 

 

【 Q1 】
子どもに教えるには知識不足。そんな親がマネー知識を磨くために、今すぐできる簡単&おすすめの習慣とは?

パトリック・ハーランさん

まずは、新刊『こども投資』を読んでください(笑)。前編でもご紹介した通り、「これさえ知っておけば大丈夫!」といえるだけのエッセンスが詰まっていますから。

その上で、「さらにもう少し」と思うなら、新たに出合った言葉を都度調べる――これに尽きると思います。ポイントは「聞き流さない」ことです。

僕は来日時点で、日本語知識はゼロでした。ではどうやって言語を習得したかといえば、知らない単語が会話で登場するたびに「申し訳ないですが、今の言葉をもう一度言ってください。どういう意味ですか?」と聞き返したんです。時間がなければ単語だけ聞いて、後で意味を調べました。とにかく徹底したのは、知らないことを知らないままにしない姿勢。これは学び全体に共通する肝といってもいいでしょう。

マネーについても、ニュースや新聞で「今の解説、よくわからなかったな」と思ったら、単語やテーマについてその都度調べればいい。立派な本をしっかり読むのではなく、まずはググれば十分です!

「なんに対しても“どうして?” “なんで?”と、興味を持つことが大事なんですよね」とパックンさん。

ちなみに、昨日はラジオ番組でミジンコの話が出てきたんですけどね。「そういえばミジンコについて、なんとなくしか知らないぞ」と思って、番組終了後に検索したんです。すると、その歴史や生態がおもしろい!英語ではflea(フリー)」と、その呼び名は「ノミ」と一緒なのに、実は全然違う生き物だとわかったり。ね、ちょっと興味が湧くでしょう(笑)?

これが習慣づけば、マネーの知識も着々と深まるはず。そんな自分になる練習として、まずはあなたも「ミジンコ」について調べてみてください!今すぐに、ですよ!

 

 

【 Q2 】
子どもに投資商品の「売り時・買い時」を相談されたらどうしよう?判断できる自信がありません……。

僕はテレビで経済や投資についてもよくコメントしていますからね、タクシーの運転手さんにも「○○の株、売った方がいいと思う?」なんてよく聞かれます(笑)。けれど、こうして書籍を出版している僕にもそれはわからないし、責任も持てないのが正直なところ。

だから、もし我が子に「どこに投資したらいいと思う?」「売ろうと思うんだけど」と言われたら「あなたはどう思うの?/どうしてそう思うの?」と、投げかけてみてください。答えを聞いてみると、大人の想像以上にきちんとした根拠を持っている場合もある。一方で「何にも考えてないな」と感じたら、「じゃあちょっと考えてみようよ」「こんなリスクもあるかんじゃない?」と、一緒にその思考の過程を楽しめばOK。親がいつも明確な答えを示す必要はないんです。

クリックして拡大/『パックンの森のお金塾 こども投資』(パトリック・ハーラン 著/主婦の友社刊)

クリックして拡大/『パックンの森のお金塾 こども投資』(パトリック・ハーラン 著/主婦の友社刊)

『こども投資』でも語った通り、そもそも投資は長い目で見るのが基本スタンス。でも、お子さんが興味ややる気を強く抱いて、投資商品を売買したいというなら、励ますのもいいでしょう。もし失敗しても、それが一つの経験になりますから。あるいは半分はそのまま据え置いて、残り半分は売って別の投資資金に回し、「1年後に結果を見てみよう」と比較するのもおもしろいかもしれませんよ!

 

【 Q3 】
便利なキャッシュレス決済。でも子どもがそればかりだと何か弊害がありそうな気も。気をつけるべきポイントは?

「大人もキャッシュレスの便利さを少しだけガマンして、子どもの前では現金で支払う様子を見せるようにするといいですよ」とパックンさん。

『こども投資』では、お小遣いは現金で!とおすすめしています。というのも、もらう/使う感覚が身につきやすいから。

たとえばあなたは、現在の電車の初乗り運賃はいくらか、すぐ答えられますか? JR東日本の場合、初乗り運賃は150円です(切符の場合)。ちなみに、僕が来日した頃は130円でした。お財布から慣れない小銭を取り出して券売機に投入していたあの頃の僕……懐かしいですね……。キャッシュレス決済では、こういう相場感が圧倒的につかみにくいんですよ。しかも、値上げなどの価格変動にも気づきにくい点も、マネー教育上では気になります。

ですから、親がキャッシュレス決済を活用していても、マネーリテラシーを磨いている真っ最中の子どもには、現金を使わせてほしい。それでも子どもがキャッシュレス決済を利用するなら、お小遣い帳のように記録をつけさせて、金額を意識する仕組みをセットで準備するのがよいのではないでしょうか。

 

 

【 Q4 】
『こども投資』でも重要性が説かれている「節約」。日頃の生活に特に不自由していない我が子の「節約意識」を育むいい方法は?

これは、悩ましい現実ですよね。

かつての僕は本当に貧乏でしたが、その逆境があったからこそ頭を使う生き方が磨かれたし、マネーに対する工夫も生まれました。そんな経験があるから、我が子にも経済的な余裕を見せたくなかったのですが……親が我慢できなくなるんですよね(笑)。節約の重要性が身に沁みている僕でさえ、ピザをデリバリーするし、タクシーにだって乗る。「子どもがその贅沢を見て、これが普通だと思うようになったら困るな」と、僕も悩みました。

そこで辿り着いたのが、「やりたいことを全部やらせない」という方針。習い事などは別ですが、遊びに関しては取捨選択させるんです。「先週に続いて、今週もボウリングに行きたい」と言われたら、「お金のかからない過ごし方を考えて」と断ります。すると、本書でも紹介したような「ホームパーティー」や「お泊り会」を企画し始める。実際やってみると何年も記憶に残るような思い出までできるし、一石二鳥ですよね。

 

 

「日常生活」が「チャンス」に変わる、問いの立て方

では、そういう企画力や、人を巻き込む力、思いを形にするヒントをどう手に入れるか。これは、日常生活で積極的に問いを立てながら、考えさせたり、観察させたりするように仕向けるんです。

たとえば、真剣にバレーボールに打ち込む僕の娘が、夏休みにアメリカのバレーボールキャンプに参加したときのこと。キャンプ後に、「大学のスポーツリクルートに関する会議がしたい」と電話会議の依頼があったんです。「我々のサイトを使えば、全大学のコーチと繋がれて、あなたのプロフィールをみんなに見てもらえるよ」という営業ですね。

その電話会議の前に、娘には「これから僕らは、セールスを受けます。相手は僕らを説得して、商品を売り込もうとするはず。そのテクニックに注目してみよう」と伝えました。そして会議終了後に娘と振り返ってみると、多くの気付きを得ていましたよ!

 

まず、「私のプレーを一度も見ていないのに、ものすごく褒めてくれた」と言っていましたね(笑)。「なぜバレーが好きなの?」「どれくらいやってるの?」「パパから見た評価は?」と様々な質問をして、その答えを繰り返した上で、「だから、きっとあなたは素質がある!」「いろんな大学の先生があなたに会いたがるに違いない!」と、感情を高めてきたよね、と。

他にも、最初から価格はオープンにしないこと、いざ契約を渋ると「アメリカ国外在住のあなた向けの、特別なディスカウントがありますよ!」と、特別感を煽って後出しで割引価格を提示してきたこと……。普段なら受け身で過ごす時間も、こうすれば観察の機会に代えられるし、その学びを自分の武器に変換することもできるわけです。

マネー教育にもっと直結した問いだったら、「イーロン・マスク氏が手掛けるテスラ社は、なぜ時価総額がこんなに高いんだろう? 乗用車の生産台数はトヨタのほうがうんと多いのに……」なんていうのもいいですね。この正解は、僕もわかっていませんよ。でも、聞いてみるんです。まずは子どもと親、それぞれで考えてみて、お互いの考えを発表し合う。その後に、答えをみんなで調べてみる。大人がわかっていることを教えるのではなく、わからないまま一緒に知り、気づいていけばいいんです。

お金に限らず、広い視野でアンテナを立てる。世界や人を観察する。それが生きる力を磨く一助になります。お金について考えたり、親からのお小遣いや自らの我慢に頼るだけではなく、工夫しながらやりたいことを実現したり、お金をやりくりするための着眼点を磨くことにも通じるはずです。

 

profile

パトリック・ハーラン
1970年11月14日生まれ。アメリカ・コロラド州出身。投資歴約30年。日本人の妻との間に2人の子どもを持つパパ。10才の誕生日の翌日から新聞配達をして家計を助け、93年ハーバード大学比較宗教学部を卒業。同年来日。97年、吉田眞とお笑いコンビ「パックンマックン」を結成。NHK「英語でしゃべらナイト」「爆笑オンエアバトル」をはじめ、多くのテレビ番組に出演し、注目を集める。現在は情報番組、報道番組にも多数出演。著書に『無理なく貯めて賢く増やす パックン式お金の育て方』(朝日新聞出版)、『ハーバード流「聞く」技術』(角川新書)、『パックンの「伝え方・話し方」の教科書』(大和書房)などがある。

 

 


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この記事のライター

OTONA SALONE|オトナサローネ

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