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オンラインでのコミュニケーションが増えている今、人と対面して話すことが減ってしまい、いざリアルな対面で「何を話せば良いんだろう」「話が続かない」「緊張してしまう」とコミュニケーションに苦手意識のある方がいるようです。コミュ力アップのコツを(一社)日本プロトコール&マナーズ協会松田玲子先生にお聞きしました。
【気品を身につけるシンプルな教え#117雑談力アップ編 】
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▶「言葉を発す前に」すべきこと
言葉は、相手の方への心の贈り物です。「どうぞ受け取ってください」という気持ちをもって話をしたなら、声そのものが耳に心地よい音となり、その場を明るく楽しくなるような居心地のよい空間が生まれてきます。ご自身の声も相手の声もその場を作る音、言い換えれば声はその場の空間を作るBGMとなります。
一度口に出してしまった言葉は、取り消すことができませんし、また、聞く人によって受け取りかたが様々です。だからこそ、言葉を口に出すまでに、「伝えたい内容にふさわしい言葉だろうか」「この言い方であれば納得して聞いてもらえるだろうか」など、できる限りのことを察して、言葉を吟味することが必要です。
これは「自分の本当に伝えたいこと」を伝えるためです。
自分の言葉に責任を持てるのは、「口に出すまで」です。その場の雰囲気もくみ取って言葉を選んで相手に伝えるようにいたしましょう。
▶話し方が格段に上手になる裏技
ご自身の話す声を録音して音声を聞いてみます。そうすると、話すスピードが速いまたは遅いこと、言葉が鮮明ではなく聞き取りにくいところや言葉が詰まるところなどを客観的に聞き、聞き取りにくい言葉については他の言い方に変えたりします。聞いていて気になるところの文章を修正し、話すスピードを変えるなどして再度録音をし、改めて客観的に聞いて直す。これを繰り返すことにより話すことに自信がついてきます。
会話はよくキャッチボールに例えられますが、弧を描くような優しいボールを投げ合うような会話のほうが、自分の意見や気持ちを相手へ届けられ、相手からの言葉も優しく受け取ることができ、これが会話の基本となります。
基本は大事なのですが、例えばリモート会議等で終了時間が決められていたり、議題が多くあるような場合には会話をテンポよく進めることも必要になってきます。このような場合には、まわりの会話のテンポを乱すことがないようにすると良いでしょう。
話す相手が年長者や初めてお会いするクライアントの場合は、ご自身のいつも話す速さよりも遅いと思うくらいゆっくりと話をすると良いと思います。参考になるのが、テレビのアナウンサーの話すスピードです。聞き取りやすい速さで、かつ落ち着いて聞いていられる安定感があります。相手によって話すスピードを変えることにも気を付けることができると良いでしょう。
▶「あえて言う」ことで空気がよくなる
同僚や仕事仲間に、感謝として「ありがとうございます」と伝えることは多いと思いますが、その時にプラスする言葉があると相手の方にさらに気持ちが伝わります。
「ありがとうございます、嬉しいです」「ありがとう、助かりました」など。
また、お礼の後にひとこと「今日はまた、おしゃれなアクセサリーをつけていますね」など、添えるだけで相手は、気づいてくれていることに、嬉しい気持ちになり、普段からのコミュニケーションも円滑になります。
上司が部下の様子に気を配って「これはよくできていますね」「今日もお互いに頑張りましょう」と心を開いて接していると、部下も明るい気持ちになり、やる気が起きます。気配りのベースをなすものは「優しい気持ち」と「口に出してほめること」にあるのではないかと思います。
「資料を丁寧にまとめてくれたから、本当に助かっていますよ」など、自分のしたことを認められてほめられるとうれしいものですし、仕事へのモチベーションもアップするのではないかと思います。
▶エレガントなあいづちとは
相手の話を聞いている時にあいづちをすることが多いと思います。「私はあなたの話を聞いています」ということを表しています。この時に、首だけ動かしてあいづちをなさっている姿を多く見かけますが、首だけ動かしていると、頭が上下にふられてしまってエレガントに見えません。さらに、首を動かしていると疲れてきます。この場合は、腰から動かすと疲れることもなく、リラックスして穏やかな心も保たれます。さらに、お話をなさっているお相手の方に話しやすい雰囲気を作ることにつながり、良いコミュニケーションも取れることになります。
「うんうん」というあいづちは、相手の方には「ちゃんと話を聞いているのかしら」という印象を与えてしまいます。そのため、目上の方や取引先の方には、快く思わない方も多くいらっしゃることも覚えておきましょう。
雑談をすることで、相手との距離を縮めるきっかけになり、職場でのコミュニケーションが円滑になります。それにより、課題が発見できたり、同じ方向を向いて仕事ができるようになります。ときには相⼿の体調を気遣うこともできるでしょう。職場で雑談が増えれば、お互いを理解しやすくなり、安心して意見を出し合える雰囲気が生まれます。相手へ思いやりの心を持って気持ちの良いコミュニケーションを取れば、雑談力もアップしていきますね。
この記事のライター
OTONA SALONE|オトナサローネ
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