
/
学習面や体力面で周りの子についていけるか心配……。子どもが小さいうちは、「早生まれ」を気にするママ・パパも多いのではないでしょうか? 一般的に「早生まれは大変」と言われがちですが、本当に「早生まれ」は不利なのでしょうか?
\早生まれには秘められた脳の潜在能力があった!/
16万人以上のMRIを見た脳科学者であり、早生まれの息子の父でもある著者が伝える、本当はすごい早生まれの可能性。
「早生まれは不利」と言う一般的な認識を科学的に覆す書籍『本当はすごい早生まれ』(飛鳥新社)から一部抜粋してお届けします。
※画像はイメージです
早生まれの子は、不利。
そんな風に思われている方も多いと思います。実際にそれを証明するような研究もあります。2020年に東京大学大学院の山口慎太郎教授が発表した論文は、「早生まれは不利」ということを裏づけるような内容であったため、多くのメディアで話題になりました(*1)。そのため、早生まれが負うとされるハンディキャップに、改めて関心が集まることになったのです。
もしかしたら、その論文を知っていて、本書を手に取った方もいるかもしれませんね。
※画像はイメージです
ただ、論文の読み方にはコツがいるというのも事実です。実際、この論文に対しては、次の部分に注目した方が多かったように思います。
⚫︎ 遅生まれの子どもほど成績が良い。
⚫︎ 学年が上がれば学力の差は縮まるが、差は残る。
⚫︎ 進学した高校の平均偏差値は、3月生まれは4月の遅生まれの子よりも4・5ポイント低い。
確かに、これらの内容に注目すれば、「早生まれの子の学力は低い」ということが証明されてしまったように思えます。
では早生まれの子は生まれつき、学力が低いのでしょうか?
ちょっと落ち着いて考えてみてみれば、そんなことはないということがわかります。4月1日が予定日だった子が、1日遅れて4月2日生まれになったことで、学力が大幅に上がるということはないからです。脳科学の観点からいえば、たった1日の違いで、その子が持つ能力が変わるということはありません。
では、何に違いがあるのか。
それは「早生まれの環境」です。
この環境の違いが「早生まれ」と「遅生まれ」に差をつくっているのです。
※画像はイメージです
では、どのような環境が整えば、「早生まれ」の子を伸ばすことができるのでしょうか。実は山口氏の論文は、この点にこそ注目してもらいたいものなのです。ここに、本書を通じて皆さんにお伝えしていく「早生まれ」を伸ばすヒントがあるからです。
論文には、次のような内容が含まれていました。
⚫︎ 遅生まれの子どもほど「非認知能力」が高く、その傾向は学年が上がっても続く。
⚫︎ 早生まれの子どもは遅生まれの子どもより、勉強や読書の時間が長く、学習塾に通う割合が高い。一方、外遊びや運動をする時間や、スポーツや音楽などの習い事をしている割合は低い。
⚫︎ 早生まれの子どもは「先生や友だちから認められていない」と感じていることが多く、対人関係の苦手意識が高い。
(*1)Shintaro Yamaguchi, et al. Month-of-Birth Effects on Skills and Skill Formation, June 2023, Labour Economics, 84(4).
=====
この続きは、是非書籍でご覧ください。
『本当はすごい早生まれ』(飛鳥新社)
※本記事は、『本当はすごい早生まれ』(著:瀧靖之/飛鳥新社)より抜粋・再編集して作成しました。
この記事のライター
マイナビウーマン子育て
15
「マイナビウーマン子育て」は、働く女性の恋愛と幸せな人生のガイド「マイナビウーマン」の姉妹サイトです。結婚後ママになりたいと思っている人や現在0歳から6歳までの子どもを持つママの、日々の不安や悩みを解決するお手伝いをしています。
恋愛・結婚の人気ランキング
新着
公式アカウント