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パックンが「子どもたちを“リトルパックン”にしないように」意識している大切なこと【インタビュー】

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目次

投資歴30年のパトリック・ハーランさんに、子育てとマネー教育について聞きました。

1993年米ハーバード大学を卒業後に来日し、お笑いコンビ「パックンマックン」としてデビューしてから、投資家・コメンテーター・大学講師など多才な活躍をするパックンことパトリック・ハーランさん(54)。少年時代は経済的に豊かとはいえず、アルバイトをして家計を助けていたのだそう。

このほど『パックンの森のお金塾子ども投資』(主婦の友社)をリリースしたパックンに、2児の父として子育てで大切にしていることを聞きました。

■子どもたちをリトル・パックンにしないように意識してきた

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ーーお子さんたちが小さいころを振り返って、大変だったことはなんでしたか?

パックン大変だったことは本当にいっぱいありますね〜! 息子は赤ちゃんのころは縦抱っこじゃないと寝てくれなかったんです。縦抱っこで寝ても、ベッドに寝かせようとするとすぐ泣き出す敏感な赤ちゃんでした。僕もソファでずっと抱っこしたままうとうとして、眠れない夜がいくつもありました。当時、家で原稿を書く仕事のときは、抱っこひもで抱っこしたままパソコンで作業していたことも。

娘が生まれたころ息子は2歳でしたが、落ち着きがなくてちっともじっとしていられない子でした。外出先で娘のおむつ替えをしている間にどこかに行っちゃうようなアクティブな子だったんですよ。娘の子育てのほうが圧倒的に楽でした。

ーーそうなると、ヒヤリハットな事件もありましたか?

パックンアメリカのおじいちゃん・おばあちゃんに子ども2人を預けたときには、息子がおじいちゃんの携帯を勝手にさわって緊急番号911に電話をかけ、救急車を呼んでしまったこともありました。おじいちゃんが気づいたときには「通報がありました」と警察がやってきて、「本当にあなたの孫なの?」と疑われたりして大騒ぎに。そんなこともあったけれど、振り返ってみれば大変なことも子育ての醍醐味かもしれませんね。

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ーーお子さんたちが高校生になった今は、どんなことを意識して子育てしていますか?

パックン僕は子どもたちを“リトルパックン”にしないように、子どもたち自身のやりたいことや考えを大事にすることを意識しています。だから、本人たちの興味が赴くままにいろんなことにチャレンジさせます。ピアノを習いたいと言えば習わせるし、途中で辞めたいと言えば辞めてもいい。

学校の勉強も、僕は毎日「勉強しろ」とは言いません。学校がきついならいつ転校してもかまわないし、大学も行かなくてもいいよと伝えています。大学に行くと決めたなら応援するけれど、お金を出すのだからそれなりに責任を持たなきゃいけないよ、と話しています。

今、息子と娘は2人ともインターナショナルスクールに通う高校生。なんだかんだいって、2人ともちょっとひょうきんな人になったし、古いアメリカの映画や音楽も大好きになったし、やっぱりちょっとパックン色は強いかもしれません(笑)。

■子どもたちが小学生のころに証券口座を開設!

ーーお金の教育については、お子さんたちが何歳くらいからどんなことを意識していましたか?

パックンお金のことに限らず、僕はどんなことも子どもに100%オープンに話してきました。性教育のこと、薬物乱用のこと、自殺や殺人のことなど、人間社会に起こるさまざまなことを話します。お金のことに関しては、お金は太陽と空気以外のすべての生活にかかるもので、働いて稼ぐものだよ、ということを小さいころから意識して伝えてきました。

といっても、そんなに厳しくはないですよ。子どもたちが小学生のころはお小遣い制ではなく、友だちと遊びや買い物に行くときにお金を渡すスタイルでした。渡すときに「必ずレシートをもらってね」と伝えて、子どもが帰宅したら、レシートを見ながらおつりをチェックするんです。足りないときには「ちょっと足りないよ」と指摘すると、子どもが「そうだ、自販機でジュースを買ったんだった」と気づく。そうやって、その日どれだけお金を使ったかを一緒に確認する程度でした。

ーーお子さんたちが8歳のころに証券口座を開き、毎年クリスマスに投資信託をプレゼントしてきたそうですね。

パックンはい。投資の仕組みはそのころから話して教えているし、子どもたちが10歳になるとジュニアNISA(※)を開設して、たくさんパンフレットをもらったなかからどの投資先がいいかを一緒に選んだりしていました。人生で永遠に付き合うことになるお金の勉強と、投資という社会的な仕組みのことは早い段階から教えました。(※2025年現在は廃止)

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ーーパパの投資教育に対して、お子さんたちの反応はどうでしたか?

パックンたぶん「うるさいなぁ」って感じてると思いますよ。わが家では、食事のときにお金のことに限らず、目につくものはなんでも指差して「あれはどうしてあんな形に作られていると思う?」などと子どもたちにいろんな質問をするんです。質問することで、子どもが自分で想像して考えるくせをつけたいからです。

そんなふうにお金のことについても質問したり話したりしてきた結果、高校生になった子どもたちは、トランプ政権の関税政策で株価が乱高下していることについても、その意味をしっかり理解しているようです。そんな彼らの成長はとても誇らしいですね。

■お小遣いは2週に1回、ただし条件つき

ーーお子さんたちは、お小遣いをどんなふうに管理していますか?

パックンわが家は2週間に1回、学校への交通費も含めて必要なお金をお小遣いとして渡しています。ただし、毎日食事の後に自分の皿を片づけることと、自分の部屋をきれいにすることが条件。部屋が汚れていれば、交通費だけ渡します。

小遣い帳をつけることにはこだわっていません。僕自身、子どものころに母に小遣い帳を細かく書かされてすごく嫌だった記憶があるんです。僕が郵便配達をしてお金を稼いだのに、チェックされるのが嫌で一度大げんかして小遣い帳を捨てました。それ以来、細かく帳簿をつけることはしていません。

だから子どもたちにも、厳しいお金教育はしたくないな、と。欲しいものがあるときは予算を立てることを日ごろから教え、日常生活で節約ぐせをつけられればいいと思います。

今回出版した本は、子どもへのマネー教育や投資の基本などについて書きましたが、僕も決してこの本の通りにマネー教育しているわけではありません。この本はアイデアであって、マニュアルじゃないです。本に書いてあるアイデアのなかから、各家庭にあった方法を取り入れてもらえたらいいと思います。

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ーーお子さんたちはどんな節約術が身についていますか?

パックン交通費込みでお小遣いを渡しているので、最近は子どもたちから「パパ、車で学校まで送って」と頼まれることが増えました。僕に送ってもらえば子どもたちの片道の交通費が浮くんですね。賢いです。僕は子どもたちの足になっています(笑)。

わが家は車を持たずカーシェアを利用してるので、子どもを送るために僕が1000円支払わないといけないから、僕は損してますよ。でも子どもと数十分間も一緒にいられて、濃厚なコミュニケーションが取れる車内の時間は、僕にとってもありがたいです。

パックン(パトリック・ハーランさん)/タレント

1970年11月14日生まれ。アメリカ・コロラド州出身。投資歴約30年。日本人の妻との間に2人の子どもを持つパパ。10才の誕生日の翌日から新聞配達をして家計を助け、93年ハーバード大学比較宗教学部を卒業。同年来日。97年、吉田眞とお笑いコンビ「パックンマックン」を結成。タレント・コメンテーター・投資家としてのほか、大学講師や客員教授も務める。

(取材・構成:早川奈緒子)


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