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パニック状態になった子に、保護者や保育者などの大人はどう接すればよいのでしょうか。自閉症の作家・東田直樹さんが答えます。
◆自閉症の作家が綴る幼稚園時代の日常
『自閉症の僕が跳びはねる理由』で知られる作家の東田直樹さんによる幼稚園時代のエッセイ。会話が難しい自閉症児だった著者の視点から幼稚園の世界を見ることができます。保育者のお悩みに答えるQ&Aも収録され、保護者も保育者・支援者もほっと一呼吸できる1冊です。
今回は、子どもがパニック状態のときの対応について、書籍『自閉症の僕の子ども時代 だから毎日、幼稚園に通えた』(世界文化社)から一部抜粋してお届けします。
(C・Tさん/保育歴8年)
子どもに「こうしたい」という欲求があり、かんしゃくを起こして泣いたり、人に危害を加えそうになったりした時などは、どのように対応したらよいでしょうか。欲求が叶えられない気持ちや、パニックになってしまった状態には、どのように寄り添ってほしいのでしょう。
※画像はイメージです
パニックなどの不適切な行動は、そうなる前に防ぐのが理想的です。
特に自閉症児の場合は、くり返すことで、不適切な行動そのものが、こだわりにつながってしまうことがあるので、注意しなければなりません。自分に注目してほしいから、やってしまう子どももいるかもしれませんが、僕の場合は、注目してほしかったわけではなく、壊れたロボットの中にいるみたいに、自分の感情や言動をコントロールできませんでした。自分の意思だけではどうにもならなかったのです。自閉症児に対して、わざと怖い顔をして怒る人がいますが、あまり効果はないような気がします。行動の善し悪しより、相手の表情だけが記憶に残ってしまい、その表情をもう一度見ようと、注意されたことをまたやってしまうことがあるからです。子どもがかんしゃくを起こした時には、ひとまず受け止めてあげたほうがよいと思います。「○○したかったよね」「うまくいかなくてつらいね」など、その子の気持ちに寄り添った声かけをしてあげてください。移動できるのであれば、誰もいない安全を確保できる静かな場所に連れていってあげたほうが早く落ち着くと思います。落ち着いたら、次に同じようなことがあった時どうしたらよいのか、一緒に考えてあげてほしいのです。
※画像はイメージです
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この続きは、是非書籍でご覧ください。
※本記事は、『自閉症の僕の子ども時代 だから毎日、幼稚園に通えた』著:東田 直樹/世界文化社より抜粋・再編集して作成しました。
この記事のライター
マイナビウーマン子育て
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