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子どもがキレて暴言を吐くとき。やみくもに叱るのではなく、家庭でルール作りをすると止められるかもしれません。
\キレる子どもへの対応と支援法を解説/
暴言を吐く、暴力をふるう、注意されると反発する……。キレる子どもは、なぜそうなってしまうのでしょうか。そして親はどう対応すればいいのでしょうか。25年以上の臨床経験を持つ児童精神科医・原田謙先生が子どもの心に寄り添う対応法を解説。マンガも交えてわかりやすくキレる子の気持ちや背景に迫ります。
今回は「暴言の止め方」について、書籍『キレる子どもの気持ちと接し方がわかる本』(講談社)から一部抜粋してお届けします。
(※画像はイメージです)
子どもは暴言を吐いて、大人の反応を確認していることがあります。大人に「黙れ」などと言ってみたときに、叱られるのか見過ごされるのか試している場合があるのです。大人が何もしなければ、暴言を許容したことになります。見過ごさないで、止めなければいけません。ただ、すべての反抗や暴言に対応していては身がもたないため、「止める」というよりは、ターゲットを絞って少しずつ「減らす」ことを目指しましょう。例えば「殺すぞ」「死ね」という言葉だけは禁止することを、家庭や学校のルールとして設定します。これも一種の「枠付け」です。次に暴言が出たとき、この言葉には対応するという「枠」を決めておくわけです。子どもがルールを破って「殺すぞ」と言ってきたら、大人は毅然とした態度で「私はその言葉が嫌なので、もう話はしません」と伝えて、会話を中断します。そのような対応を続けて、暴言を減らしていくのです。
子どもが落ち着いているときに家族で話し合って、暴言対策のルールを決める。「この暴言を減らしたい」というターゲットを絞り込み、その言葉の使用を禁止する。話し合いの場面では、子どもが反省を口にすることも多い
子どもは、話し合いのときは落ち着いていても、興奮するとまた「うるさい」「殺すぞ」などと言ってしまうことがある。子どもがルールを破って暴言を吐いたら、大人は会話を打ち切る。暴言をやめるまで応答しない
(※画像はイメージです)
暴言対策のルールをつくっても、子どもの暴言が減らない場合もあります。しかしそこで大人が「いい加減にしなさい!」などと感情的に反応すると、子どもも反発し、結局暴言が増えていくこともあります。子どもがルール違反の暴言を吐いたら、冷静に「言い直し」をさせましょう。その言葉は禁止であり、言い直すまで話をしないと伝えてください。子どもが言動を改めたら、会話を再開します。ただ、言い直しを強く求めすぎると、むしろ反抗的になることもあります。その場合は大人が対応を切り替えて、クールダウンやタイムアウトを行いましょう。
子どもの暴力を許容している家庭は、ほとんどありません。きょうだい間で揉めごとが起きたときに、親が「殴り合って決着をつけなさい」と言うことはまずないでしょう。
しかし暴言は違います。暴言はしばしば見過ごされています。親御さんの話を聞いていると、家族がテレビを見ながら出演者に対して「こいつはクズだ」「死ねばいい」などと暴言を吐くことがある、というエピソードが出てくるときがあります。子どもがそのような暴言を聞いて育っている場合もあるのです。
子どもに言ってほしくない言葉があるなら、親もその言葉を使ってはいけません。家庭で暴言禁止のルールをつくったときには、家族全員がそのルールを守りましょう。
子どもがルールを破って暴言を吐く。注意しても「うるさい」などと反発する
ルールを再度伝えて「言い直し」を求める。言い直せたら応答する
言い直せない場合は子どもに「落ち着こうか」と声をかけ、クールダウンを促す。タイムインを実行してもよい
声かけにも反発する場合には、タイムアウトを行う。子どもが母親に暴言を吐いているなら、父親が連れ出す
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この続きは、是非書籍でご覧ください。
※本記事は、『キレる子どもの気持ちと接し方がわかる本』著:原田 謙/講談社より抜粋・再編集して作成しました。
この記事のライター
マイナビウーマン子育て
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