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宝石を愛する気持ちは、時代や国を超えて人々に共通するものです。有名な歴史上の人物の中にも、宝石にまつわるエピソードを持つ人が多くいることをご存知ですか?
\美しく、まばゆく、ときに妖しく光る宝石の世界/
国内最大級の宝石専門情報メディアKARATZ(カラッツ)が贈る、宝石の世界。『小さな宝石の本』(リベラル社)は、各地に伝わる宝石の言い伝えや、偉人が愛した宝石、さらに文学や絵画に登場する宝石など、多方面から宝石を楽しめる1冊です。
今回は、歴史に名を残した偉人たちが愛した宝石とその魅力について、一部抜粋してお届けします。
イラスト/人物:©溝上なおこ宝石:©SUBANA
エメラルドを愛した人物としてもっとも有名なのは、古代エジプトの女王、クレオパトラではないでしょうか。
彼女は宝石の中でもとくにエメラルドを好み、身につけるだけでなく、粉末にして化粧品として用いていたともいわれています。また、好きな男性に贈ったり、手柄を立てた家臣に褒美として与えたりもしたそうです。
クレオパトラのエメラルドへの執着は強く、自分の名を付けた鉱山を所有したほど。長らく謎に包まれていたその鉱山は1818年に発見されましたが、エメラルドは掘り尽くされていたそうです。
クレオパトラが身につけた数々のエメラルドは、その後、ローマ帝国の財産となりました。
緑の石が放つ輝きは、彼女の美貌を不動のものにするための武器だったのかもしれません。
〈翠玉[すいぎょく]、翠緑玉[すいりょくぎょく]〉
(※取り扱いやすさ:硬度や安定性などを考慮して設定した、本書独自の指標)
青味のある緑色が人気のエメラルドは、3000年以上前から採掘されていたとされる、歴史ある宝石です。
語源はギリシャ語の「smaragdus(スマラドゥグス・緑色の宝石)」で、異なる言語の中で少しずつ変化し、現代の「エメラルド」になったといわれています。
古代ローマの学者プリニウスは、その著書『博物誌』の中で「(自然の中で)これ以上に美しい緑はない」とエメラルドの緑を絶賛。目に対する癒やしの効果にも言及しています。
鉱物の分類上はベリルの一種。青色が印象的なアクアマリンや、近年4月の誕生石に加わって注目を浴びているモルガナイトと同じ仲間です。
エメラルドは石の中に内包物や傷が入りやすいので、傷を目立たなくさせるため、また、耐久性を上げるために、人工処理を施されるのが一般的です。
しかし、ごく稀にそうした処理の必要がないほど美しいものが見つかることがあり、それらは「ノンオイルエメラルド」として高く評価されます。
エメラルドの主要な産地は、コロンビア、ブラジル、ザンビア、マダガスカル、ジンバブエなど。
とくに有名なのはコロンビアで、1520年代に発見されて以来、良質のエメラルドを多く産出してきました。
コロンビアで採れる特徴的なエメラルドのひとつに、石に6状の筋ができる「トラピッチェエメラルド」があります。不思議な見た目から人気で、なかには左の写真のように、花のような模様を見せるタイプもあります。
画像はトラピッチェエメラルド。
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この続きは、是非書籍でご覧ください。
※本記事は、『小さな宝石の本』著:小山慶一郎、監修:KARATZ(リベラル社刊)より抜粋・再編集して作成しました。
この記事のライター
マイナビウーマン子育て
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