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子どもと一緒にフジロックなんて無理?いやいや、そんなことはありません。実際言ってみたら、そんな不安を吹き飛ばす、最高の経験が待っていました。 2025年のフジロックに親子で行った時のレポートをお届けします。
2025年の今年、第28回目を迎えたフジロックフェスティバルは、新潟県・苗場スキー場で行われる、日本を代表する野外音楽イベント。国内外200組のアーティストが演奏し、7/24(木)の前夜祭から延べ4日間、122,000 人が来場。土曜1日券、3日通し券が売り切れとなりました。
2025年のハイライトはこちらでチェック!<FUJI ROCK FESTIVAL’25 Highlight>DAY 1 https://youtu.be/DJvgBQSfzXgDAY 2 https://youtu.be/nf0xUMnTijsDAY 3 https://youtu.be/azW2wNFL62c
でも、音楽フェスといえば大人だけのもの…そんなイメージがありませんか?でも実は、フジロックは子連れにやさしいフェス。保護者の同伴に限り15歳以下は、入場料やシャトルバス、場内の移動に使えるgo roundチケットが無料です。
そこで今回、13歳の娘を連れて、母娘ふたりで東京からフジロックに行ってきました!
フジロックの魅力は、ただのフェスにとどまりません。世界のロック・音楽史に名を刻むレジェンドたちが続々登場する、まさに“聖地”なんです。
過去には、●レディオヘッド●ビョーク●ケンドリック・ラマー●ボブ・ディラン●レッド・ホット・チリ・ペッパーズ●ベック●ザ・キュアー…といった海外のトップアーティストが登場。
そして国内からも、●忌野清志郎●電気グルーヴ●YMO(高橋幸宏、坂本龍一)●サカナクション●King Gnu
など、世代を超えたアーティストたちが、自然に囲まれた野外ステージで熱演してきました。とくに語り継がれているのは、2012年のレディオヘッドのグリーンステージ。深夜の霧の中で聴く「Karma Police」は、まるで森全体が一つの楽器になったような感動。ほかにも、雨の中、忌野清志郎の「雨上がりの夜空に」を、観客がびしょ濡れで大合唱した光景も伝説に。そんな歴史あるフェスに、親子で足を踏み入れる――それだけでちょっと感動的でした。
今年は充電期間を経て復活した茅ヶ崎の実力派バンド、Suchmosが出演!他にも、山下達郎やFRED AGAIN……書ききれませんが、どのステージも大盛況でした。
新幹線で苗場スキー場へ向かう最寄り駅、JR越後湯沢駅がフジロックへの入口です。JR越後湯沢駅にはフジロックの愛すべきキャラクター「ゴンちゃん」の顔ハメも
空からして、東京と違う。
そこから会場までシャトルバスで約40分。「越後湯沢駅〜会場」、「場外駐車場〜会場」間を、複数のシャトルバスがピストン運行しています。JR越後湯沢駅から利用する場合、予約は不要。乗車時に2,000円(往復)を支払えばOK。満15歳以下の子供は保護者の同伴に限り乗車無料です。(要写真付き身分証)
越後湯沢駅に早く着いてしまったので、ChatGPTに「会場まで徒歩で行ってもいい?」と冗談半分で訊いたら「絶対にやめて‼︎ 歩ける道じゃない。無理‼︎」と、全力で止められました(笑)。シャトルバスに乗り込み、車窓から見える山々に「来たーーー!!苗場に」興奮してきました。
「フジロックの良さは、音がいいこと!」数々のミュージシャンたちが絶賛します。実は、フジロックには他のフェスにはない特別な特徴があります。それは――音量規制がないこと!多くの野外フェスでは、周囲の住民への配慮から音量に制限が設けられていますが、フジロックは私有地で、周囲に民家がほとんどないという特別な立地。そのため、グリーンステージの音響エンジニアも「どうぞ好きなだけ鳴らしてください」と言われていて、“本物の音”が自然に響く唯一無二の環境なのです。
実はライブは音量規制が厳しく、特に商業施設の中で行う際には「⚪︎⚪︎デシベルまで下げてください」と言われたりすることも。場合によっては、声援も制限されることもあるのだとか……。そう考えると、演奏する側も参加する側も「振り切れる!!」という点が他と違うんですね。わざわざ自然の奥深くまで行く価値があるというものです。
小さな子どもには、イヤーマフなど音量対策があるとベターですが、大人は“これぞフェス”という迫力のサウンドを安心して楽しめるのがフジロックの魅力のひとつです。
チケットはネットで購入して、コンビニで引き取りました。今回購入したのは、入場券・キャンプサイト券・go-roundチケットの3種類。会場入口で、チケットをリストバンドに交換します。
フジロックでは、キッズフレンドリー!なんと、15歳以下の子どもは保護者同伴で入場無料です(要身分証)16歳以上は有料ですが、年齢に応じた割引チケットがあります:
年齢チケット種別金額(1日券)15歳以下無料(保護者同伴)→0円16〜17歳Under 17→9,000円18〜22歳Under 22→18,000円23歳以上一般→25,000円(3日券:59,000円)※Underチケットはいずれも1日券のみ・写真付き身分証必須。3日通し券・駐車券は不可。
苗場プリンスホテル
会場に隣接している、かの有名な「苗場プリンスホテル」。タワー棟もあり、全1216室。アーティストやスタッフなども宿泊するほど便利な立地ですが、運よくここに泊まれる人は一握り。苗場周辺のホテルもチェックしましたが、初動が遅れてどこも近隣ホテルはいっぱいでした。それでキャンプを選択することに。テントは購入せずにネットでレンタルしました。
キャンプエリア
キャンプエリアはこの通り。女性専用エリアもあります。私たちはテントを張りましたが、真夏のテント内は終日暑く、朝日でテント内の温度はグンと上がりました。暑い!でも、それもフジロック!!ただ、小さな子供と一緒の時には、熱中症予防のためにもホテルを予約することも検討されると良いかもしれません。
個性的なテントたち
テントも個性いろいろ。3つのテントを繋げて家具を置き、リビングのようにしている人や、プロジェクターとスクリーンで映画を観ているグループも。快適そうでした。そんな上級者にいつかなりたい。
ここがラウンジ。まさにオアシス
今回、使ってみてとにかく便利だったのが「Go Round(ゴーラウンド)チケット」。これは、会場内のシャトルバスやラウンジで使えるパスで、帰りのシャトルバスには優先搭乗ができます。子連れだと、どうしても並ぶことをためらう場面が多くなりますが、これがあれば安心です。売り切れる場合があるので、「使いたい!」と思った場合には、オンラインで早めに購入しておくのが得策。「子供が長距離を歩けないかもしれない」そんな心配がある時には、お守りになるチケットだと思います。
休憩中
クーラーの効いたラウンジ(ドリンク2杯付き)で、ほっと一息。涼しい!トイレの中まで冷えていました。
<こんなときに重宝しました>●子どもが疲れて歩けなくなったとき●通り雨や猛暑の中、山道をショートカットしたいとき●ステージ間を効率よく移動したいとき●クーラーが効いたラウンジで、子供に冷たい飲み物を飲ませたりトイレを使ったりしたい時
フジロックの会場は、想像を超えるほど、とにかく広大です。都会のコンクリートの地面のフェスとは全く違って道も凸凹。「森林浴を楽しむぞ」くらいの心持ちで行くのが正解です。途中には坂道や橋、ぬかるみもあり、子ども連れには負担大。
とにかく歩く!
川沿いを歩く。 自然の中の移動もフジロックの醍醐味です。
「子供が疲れた」→「シャトルバス乗っちゃおうか!」その選択肢があることで、親の気持ちも体力もぐっとラクになります。Go Roundチケットは1枚15,000円ですが、1日中フル活用したのでその価値は充分にありました。15歳以下は、FUJI ROCK go round 専用リストバンド着用の保護者の同伴に限り無料で利用できます。
今回、私たち母娘は、このチケットのおかげで体力を使い切ることなく移動できました。でも、森林の中を移動するのはとっても気持ちがいいですし、次回は少し体力をつけて大自然の中のウォーキングも楽しみたいです。過ごし方は、人それぞれ。森の中に椅子やベビーカーを置いて、涼んでいる親子もいました。
森林の中を移動する間も生の音楽が聞こえてくる。これ以上の幸福はあるでしょうか?
フジロックのもう一つの魅力――それは、屋台グルメ(フェスごはん)のクオリティです。世界各国の料理や地元食材のグルメが充実しています。
カフェごはんのラインナップはコチラhttps://www.fujirockfestival.com/stage/food
Mapを見ながら、どこに行くか、子どもと事前にチェックしておくとスムーズです。
突然肉が食べたくなって、ジャークチキンを買うことに決定!
これ、めちゃくちゃ美味しかったです!スパイシー万歳。フェス肉サイコー。
森のハイジカレー
「森のハイジカレー」でカツがのっかったカレーを娘と一緒にテイクアウトしたのですが美味しすぎて、飲み物?ってくらいに素早く完食しました。私もおなかがすいていて、写真を撮るのをすっかり忘れました……。「フジロックの屋台はレベルが高い」という噂は本当でした。カードは使えますが、多めに現金を用意していたのでスムーズに会計できました。
今回、勝手がわからなかったのでバタバタと最小限の準備をして出発してしまいましたが、次回からは余裕を持って準備から楽しんでいきたい。そんな思いから、考えたのが下記のリストです。
●着ていく服を吟味して決める(機能性だけじゃなく、自分のためにオシャレする!)●フェスごはんのアタリをつけておく(子供の足でも無理なく行けるコースを考える)● スケジュール&マップで「動線作り」(出演アーティストのタイムテーブルとマップを見ながら、スムーズな移動の流れを考える)●出演アーティストの動画をBGMにしながら気分をアゲつつパッキング●美容系の持ち物を吟味する(肌をいたわるビタミンCやタブレットなど)●出演アーティストのインタビュー動画を見まくる(浸りたい!)●子供の大好きなお菓子を多めに買っておく(子供のエネルギー切れを未然に防ぐ)
冷タオル、冷却シート、日焼け止め。この3つは必携です。特に冷タオルは重宝
◆必須アイテム●帽子(絶対に必要!)会場内は傘の使用が禁止されているため、直射日光や雨から頭を守るために必須。タオルや手ぬぐいを中に挟めば首元の日焼け&汗対策にもなります。●モバイルバッテリー(フル充電で!)充電できる場所は限られているため、残量を気にせず使える準備を。●子どものパスポートなど身分証子ども無料のシャトルバス乗車時に提示を求められることがあります。●レジャーシートお昼寝や休憩用に1枚あると便利。日陰を見つけたら即設営。●軽量の折りたたみ椅子並ぶとき、食事のとき、疲れたとき……椅子があると格段に快適に。●着替え(多めに)シャツや靴下は、汗や突然の雨で何度も替えることに。多めが安心。●水筒とスナック子どもの水分・栄養補給に。並ばずにサッと渡せるのが助かります。●軽めのリュック長時間の持ち歩きを想定して、背負ってラクなものを選んで。●履き慣れた、速乾性のあるスニーカー地面はぬかるむことも。防水&速乾は大前提。●ビタミン・塩飴夏場は熱中症予防にも◎。子ども用の味のやさしいものを。●レインコート「突然の雨」はフジロック定番!デザイン性の高いものを選んで気分アゲアゲで。
◆あると便利なアイテム●ウェットティッシュ(食事・手洗い用に)●ジップロック(濡れた服やチケットの保管に)●Go Roundチケット(ステージ間の移動用、活用次第で体力温存)●バンドエイド(靴ずれ対策。小さな痛みが台無しに…)●手ぬぐい数枚(タオルより軽くて乾きやすい!)●サングラス(日差し対策+フェス気分もUP)●虫よけ(蚊は少ないが、備えとして)
雨と太陽の狭間で揺れるフェス。だからこそ、事前の準備が1日を左右します。上記の準備をしていたので、日焼け・暑さ・疲労・冷え・虫刺されなど、予想していたダメージを避けることができました。子供が最後まで元気でいられるよう、万全の準備をおすすめします。
帰る寸前に、神々しい光が射しました。「フジロック、最高に楽しかった!また来るよ」
自然の中で音楽と遊びを全身で味わう体験は、親子にとって忘れられない夏の記憶になりました。
子連れでも大丈夫? そんな不安があっても――一歩踏み出せば、そこには“最高の自由”が待っていました。
フジロックに毎年通っている先輩によると「行けば行くほど、その魅力にハマっていくのがフジロック」とのこと!大自然に響く大好きなアーティストの演奏、新しいバンドとの出逢い、種類豊富なフェスごはん、温泉の後のビールと音浴、パッキングした荷物が全部役に立った時の快感、伝説に残る瞬間に立ち逢えた満足感……。初回の準備はちょっと大変だけど、それを越えれば「また行きたくなる」のがフジロック。子供にとっても「幼少期における最高の音浴」として一生記憶に残りそう。ぜひ、みなさんも体験してみてはいかがでしょうか。
FUJI ROCK FESTIVAL’252025年7月25日(金)26日(土)27日(日)新潟県 湯沢町 苗場スキー場オフィシャルサイト fujirockfestival.com
(文:栗尾モカ)
この記事のライター
マイナビウーマン子育て
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