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深く美しい青が魅力のサファイア。いつかは身につけたい——そう願う人も多いのでは? 英国王室のプリンセス・ダイアナ元妃が婚約指輪に選んだのも、このサファイアでした。
\美しく、まばゆく、ときに妖しく光る宝石の世界/
国内最大級の宝石専門情報メディアKARATZ(カラッツ)が贈る、宝石の世界。『小さな宝石の本』(リベラル社)は、各地に伝わる宝石の言い伝えや、偉人が愛した宝石、さらに文学や絵画に登場する宝石など、多方面から宝石を楽しめる1冊です。
今回は、歴史に名を残した偉人たちが愛した宝石とその魅力について、一部抜粋してお届けします。

イラスト/人物:©溝上なおこ宝石:©SUBANA
イギリス王室を彩る華やかなファッションやジュエリーは、世界中の人々を魅了し続けています。
なかでも伝説に残るジュエリーといえば、チャールズ皇太子(当時)がダイアナ妃に送ったサファイアの婚約指輪でしょう。
王室では、婚約指輪は代々受け継がれる「王家の宝石」を使ったカスタムメイドが主流でした。ところがダイアナ妃は、イギリスの老舗高級ジュエリーブランドの既製品を選んだのです。
14粒のソリティア・ダイヤモンドに囲まれた12カラットのセイロン・サファイアの美しい指輪でしたが、伝統を重んじる王室からは批判を浴びたそうです。
彼女が亡くなった今、この青い婚約指輪は歴史を象徴するジュエリーとなりました。そして、美しい輝きとともに人々の心に刻まれることとなったのです。
〈青玉[せいぎょく]〉

(※取り扱いやすさ:硬度や安定性などを考慮して設定した、本書独自の指標)
語源はギリシャ語の「Supphirus(青色)」で、青い宝石の代表格ともいえるサファイア。
ルビーと同じコランダムという鉱物に属し、その澄んだ青い色で古代より多くの人に愛されてきました。
浮気した女性が身につけると色が変わるという迷信が信じられた時代もあり、中世ヨーロッパでは妻や恋人の貞操を試すのに流行したと伝わります。
モース硬度は9で、ダイヤモンドに次ぐ硬さ。しかも割れにくく欠けにくいため、安定性の高さからも日常的なジュエリーとして楽しめる宝石です。

サファイアの産地として知られるのは、インドのカシミール地方、ミャンマー、スリランカ、マダガスカルなど。
とくにインドのカシミール産ブルーサファイアは、乳白色のベールをまとったような柔らかな雰囲気で、鮮やかな青色(コーンフラワーブルー)とともに高い評価を得ています。
次に重要な産地はミャンマー。ミャンマー産ブルーサファイアに代表される深みのある濃い青色は「ロイヤルブルー」と呼ばれ、人気です。その色範囲に入れば、産地にかかわらず用いられます。
サファイアと聞けば、誰もが「青」を思い浮かべると思いますが、実は他の色も豊富にあります。
青以外の石はファンシーサファイアと総称され、微妙に異なる色でグラデーションがつくれるほど。
ちなみに「青」の次に評価が高いのは、オレンジとピンクが混ざったような色の「パパラチアサファイア」です。

ファンシーサファイアは微妙な色の違いでグラデーションができるほど種類が豊富。
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この続きは、是非書籍でご覧ください。

※本記事は、『小さな宝石の本』著:小山慶一郎、監修:KARATZ(リベラル社刊)より抜粋・再編集して作成しました。
この記事のライター
マイナビウーマン子育て
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