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25~44歳女性の就業率は上昇し続け、約8割が働く女性という現代。それに合わせて、女性の生涯未婚率も増加の一途を辿っています。 結婚をしたいけれど出会いがない、成婚に至らないということはなぜ起きるのか、働く女性は婚活にどのような悩みを抱えているのでしょうか。
アラフォー・アラフィフ専門婚活カウンセラーの伊藤友美さんのもとには、さまざまな悩みを抱える婚活女性が訪れます。
今回は、35歳女性の婚活ストーリーを紹介します。
※プライバシーを考慮して、事実関係の一部を変更しております。
その後、M美さんは学校を退職して海外への研修プログラムに応募し、ニュージーランドの学校に派遣されることになりました。派遣先の学校で、M美さんはある日本人男性と出会います。日本では東京の予備校で人気講師をしていたという彼は、「オレを誰だと思ってるの?」が口癖の自信家。M美さんは、今まで会ったことがないタイプの彼に夢中になりました。彼はいわゆる「来るもの拒まず」のスタンスで、M美さんの気持ちを受け止めてはくれますが、「今は結婚する気はないし、特定の人とつき合うつもりもない」と言います。
帰国してからも、M美さんは彼のことが忘れられません。休みの取りやすい塾講師の仕事をしながら、お金が貯まったらニュージーランドへ彼に会いに行くという生活をしていました。彼が一時帰国してM美さんの家を訪ねてくることもあるそうですが、彼は日本でも忙しくていつでも連絡がつくわけではありません。M美さんは、ひたすら彼からの連絡を待っている状態でした。
彼の子どもだけでも欲しいと思い詰めて 次ページ
友人の紹介で私のところに相談に来たとき、M美さんの頭の中は「どうすれば結婚する気のない彼をその気にさせることができるか」ということでいっぱいになっていました。「彼と一緒にいられるなら、結婚はしなくてもいい。せめて彼の子どもがほしい」そう思いつめたM美さんは、「あなたの精子がほしいんです」と彼に迫ったこともあったそうです。
私は、M美さんにこう話しました。「『あなたとは結婚しません』というプラカードを下げている相手とつき合うということは、『私とは結婚しなくてもいいですよ』と受け入れているということです。彼の気持ちが変わることは、ほぼないでしょう」と。M美さんには特別な存在に見えているかもしれませんが、彼のような男性は珍しくありません。
こういうタイプの男性の言う「結婚するつもりはない」は、「『あなたと』結婚するつもりはない」という意味です。舌の根も乾かぬうちにあっさりほかの人と結婚するというのも、よくあるパターンです。
また、M美さんは「彼の子どもがほしい」と言っていますが、「シングルマザーとしてその子を育てていく覚悟はありますか」とたずねると、「現実的ではないですよね」と歯切れが悪くなります。「でも、子どもができれば彼の気持ちも変わるかもしれないですよね」と言うM美さんに、その可能性はまずないだろうということも伝えました。
「大事にしてほしいのは、彼の気持ちではなくて、M美さん自身がどうしたいかということです」ということもお伝えしました。「彼の気が向いたときだけ会える関係を続けるのも、彼の子どもを産んでシングルマザーとして生きていくのも自由です。でも、それは本当にM美さんがしたいことですか」と。
好きな相手を忘れるには 次ページ
M美さんは改めて自分の気持ちに向き合い、「人生のパートナーがほしいし、できれば子どもを産みたい」という本心に気づきました。「どうすれば彼を忘れられるでしょうか」と相談されましたが、好きな相手を忘れるには、時間が過ぎるのを待つか、新しい人と出会うことしかありません。
行動力のあるM美さんは、すぐに結婚相談所に登録して婚活をスタート。半年もたたないうちに、4歳上の男性と結婚を決めました。結婚の決め手になったのは、「この人なら、くつしたがなかったら黙ってコンビニへ買いにいけるだろう」と思ったからだそうです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。次回の婚活ストーリーもお楽しみに。
『アラフォー・アラフィフ専門婚活カウンセラーが教える
結局、理想を下げない女が選ばれる』
(伊藤友美 著 / フォレスト出版)
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外見は綺麗なのに…「おばさんだよね」と言われる40代女性の3大残念しぐさ(後編)
この記事のライター
OTONA SALONE|オトナサローネ
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