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さんきゅう倉田です。公立の小学校・中学校を卒業し、推薦で私立の高校、内部進学で日本大学に進学して、国家公務員を経て芸人になり、東京大学に入学ました。
勉強しない子供だったし、塾にも行かせてもらえなかったし、友人や家族から褒められることのない半生だったので、自分は勉強ができるなんて芸人になるまで考えたこともありませんでした。
東大に入って2年と6ヶ月。単位が出ない授業やプログラムにも積極的に参加し、異なる学年、異なる学科の学生と出会うことも多い。成績を気にせず、就職も大学院進学も検討しない不屈の精神を持つ学生もいれば、高校生の頃からどこかの研究室に出入りして論文を書いていたような学生もいる。
そんな友人たちから聞いた、東大入学以前、有名進学校に行くまでと入学してからのエピソードをまとめた後編です。
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▶ラ・サール高校に行った友人の話
福岡出身の農学部の友人も高校受験を経て住まいを鹿児島に移した。出身校はラ・サール高校。どんな高校か聞くと、寮で提供される食事の味について言及していた。
ラ・サール高校の1年生はみな寮に入る。だから、口に合わなかったとしても食事から逃げることはできない。ただ、2年になると近隣の下宿に住むことが可能となり、そこでは美味しい食事にありつける。
勉強ばかりで娯楽に割く時間が少ないのに毎日毎食の食事が不味かったら、自我を保てない。食事の役割はエネルギー源の供給だけではない。受験生にとっての数少ない息抜きの方法でもある。味を良くすれば、受験生の合格可能性は高まるはずだ。
だが、そうはならない。何か特別な理由があるのだろうか。
▶「なんとなくSAPIX」
中学受験の早期化が著しい(さまざまな業界で、ユーザーのニーズと無関係に、提供者側の利益のために早期化が進んでいることをゆゆしく思う)。
一般に小学4年生から塾に入るが、「小学4年生から入る子供が多いので、早々に定員を満たしてしまう可能性がある。当塾に入りたければ、3年生から入りましょう」と塾が案内をしたり、受験を見据えて小一から自主的に塾に入れる親がいたりする。
一方で、小学5年生のときに親の仕事の都合で東京に引っ越した友人は、なんとなくSAPIXに入った。
「どうやら中学受験というものがあるらしく、みんな塾に入るらしい」などと聞いた親が彼女を塾に放り込んだ。元々、学校の勉強はできたが、入塾テストを受けて配置されたクラスは中程度のレベルだったそうだ。
小学校では、他の子の点数を把握することはなかったが、直感的には学校で一番で、「どうしてみんなはこんな問題がわからないんだろう」と思うことが多かった。しかし、塾に入ると上には上がいたのだ。
平日も22時まで、土日は朝から晩までSAPIXに通った彼女は、なんと桜蔭中学に合格した(医学部の友人(男性)によると、桜蔭の入試の国語の問題は東大入試くらい難しいらしい)。
▶東大の中でも優秀な人の三大出身校は
東大に入ってから認識したが、筑駒、灘、桜蔭の出身者は特別に賢い。
彼女は桜蔭中学に入ってからも上位の成績を取る。しかし、コロナ禍を機に勉強から離れ、Twitterにのめり込み、入り浸り、奥底まで沈んで、浪人してしまった。
現役時の得点開示では東大入試の合格点に30点ほど足らなかったが、さらに1年間勉強して、東大に合格した。
彼女は今も非常に賢い。ただ、賢くても気を抜けば受験で失敗してしまう。親より賢くても中高生は子供である。親の観察と支えが必要だ。
■編集部より
子どもの勉強方法や受験・塾についてなど、「通信簿オールB」から東大合格したさんきゅう倉田さんへぜひお悩みをお聞かせください!

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この記事のライター
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