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コンプレックスって、わかりやすいものとわかりにくいものとがある。でもそのわかりやすさって、本人ではなく第三者から見ての憶測だったりもする。
太めをコンプレックスにしているかと思ったら、本人はグラマラスだと自分の体型に自信があったりするもんね。
でもって声がアニメの主人公みたいに可愛らしすぎるとか、他人からはえっそんなこと、みたいなのをコンプレックスだといい張ったりする。自身の実力を評価されたいのに親が偉いとか実家が金持ちとかで、コネだの七光りだのいわれるのを悩む人達もいるし。
汚れ役や悪役もやりたいのに、甘い美貌のせいで役柄が限られてしまう、みたいに葛藤する芸能人も少なくない。
ある女性有名人の逸話に、こんなのがある。
彼女の弟が、一家の話を雑誌に書くことになった。当然、姉についても書く。かなりいろいろ踏み込んだ内容だったので、担当編集者は掲載前の原稿を彼女に見せた。すると彼女はある箇所を、絶対に削除してほしい、このまま載せたら許さない、と激怒した。
担当編集者はてっきり、二度目の離婚の経緯だと思った。赤の他人から見ても、そのあたりはさぞかし彼女もみじめだったろう、といえるものだった。
ところが、そこのところは彼女はどうでもいいのだった。激昂したのは、「姉は鼻の頭が赤いのを気にしていて、いつも念入りに白粉を塗っていた」という部分だったのだ。
でもこれ、誰でも思い当たる節はあるよね。公言できるコンプレックスは、意外と折り合いをつけていたりする。口にできない、気にしてないふりをしてしまう、他人からも小さなコンプレックスに見えるもののほうが根深い。
でも人って、そういうコンプレックスをみずから暴露もしちゃうのよ。よく、悪口は自己紹介というでしょ。自分がいわれたくない、いわれると傷つくことを嫌いな人に向けてしまう。容姿にコンプレックス持ってる人ほど、他人をブスブスいいたがるし。
おのれの胸に手を当ててみれば、私はこの人は好かんと感じた人に対し、「本当はとっても平凡な人なのに、無理して個性的に振る舞おうと無理しちゃってる」なんていってしまう。
でもこのコンプレックス、私はけっこう他人に見透かされてるね。
この記事のライター
OTONA SALONE|オトナサローネ
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