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美容ライターの遠藤幸子です。SNSを中心に今「薄肌」というワードが話題になっていますが、医学的に薄肌という定義はないと言われています。具体的にはどのような肌を指すのでしょうか。また、薄肌さんの場合スキンケアのやり方やアイテム選びにはコツがあるのか、美容研究家としても活動する筆者が解説します。
話題の薄肌とは、表皮から真皮までの厚さ、つまり一般的に皮膚と認識されている部分が薄いという意味で使われているようです。
生まれながらに皮膚が薄い人がいる一方で、加齢による菲薄化(ひはくか)に該当する人もいます。筆者自身、生まれながらに皮膚が薄く、まぶたは毛細血管が透けて見えるほどです。
菲薄化とは肌痩せと表現されることもある肌老化で、真皮のコラーゲン量や女性ホルモンの減少、肌への過剰な刺激などが原因になって起こると言われています。
また、生まれながらに皮膚が薄い人が菲薄化でより薄くなることも考えられます。
薄肌さんは、スキンケアでは刺激を避けることが大切です。特に注意したいのが角質ケア。やりすぎてしまうとより一層お悩みが深くなることが考えられます。
また、紫外線や乾燥、花粉なども肌にとって刺激となります。紫外線は日焼け止めを使用するとともに、日傘やサングラスなども併用しましょう。
花粉対策としてはアンチポリューション対応の化粧品を使う、帰宅したらすぐに花粉を落とすなどの対策を取りましょう。
特に赤みやかゆみなど何らかの肌の不調やトラブルを抱えている場合には十分に保湿し、肌のバリア機能を高めるとともに肌のターンオーバーの正常化を目指しましょう。
十分な睡眠を取ることやバランスの取れた食生活を送ること、ストレスを溜め込まないことも大切です。
コットンやすっかりポピュラーになったトナーパッドを頻繁に使うことも肌にとって刺激となる可能性があります。化粧品は手で優しくなじませましょう。手を動かす速度をゆっくりにすることも物理的な刺激を避けることにつながります。
また、数多くの化粧品を使うこともそれだけの回数肌に触れることになるほか、多くの成分を肌に塗ることになるため刺激となる可能性があります。シンプルなスキンケアを心がけましょう。
刺激を避けるためにも「敏感肌用」「低刺激」といった肌に優しいものを選びましょう。
洗浄力の強い洗顔料やクレンジング剤の使用は、肌にとって必要なうるおいまでも奪うことになりかねません。マイルドな洗浄力の洗顔料やクレンジング剤を使用しましょう。
選ぶ上でのひとつの基準として使用後の肌がつっぱらないものを選ぶ、クレンジングはオイルやオイルジェル、拭き取りシートは控えることです。後者のクレンジングは、一般的に洗浄力が強い傾向にあるからです。
薄肌さんにとって難しいのは攻めのケア。刺激となる可能性があるからです。レチノールやビタミンCといった攻めの成分が配合された化粧品の使用は慎重に検討しましょう。
年齢とともに徐々に薄くなっていった印象があるのなら、菲薄化に着目した化粧品を選ぶのがおすすめです。
ただし、その製品の特性上長期的に使用することを視野に入れましょう。
春先などは特に大気汚染物質や花粉などから肌や髪を守る効果が期待できるアンチポリューション化粧品を使うのもひとつの手です。
薄肌さんは肌状態を常日頃からしっかりと確認し、不調を感じたら医師に相談することも大切です。
ひとつの個性のように捉えることもできますが、肌トラブルのリスクが人よりも高い可能性を意識して過ごしましょう。
この記事のライター
アンチエイジングアドバイザー/スキンケアアドバイザー
遠藤幸子
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日本抗加齢医学会正会員、アンチエイジングアドバイザー、スキンケアアドバイザー。 エイジング美容研究家として雑誌やラジオ、企業のインファマーシャルなどに出演するほか、美容ライターとしてコラムの執筆やコスメブランドの広告などの執筆活動を行う。できるだけナチュラルな方法でできるアンチエイジング法を日々模索し、豊富な自己体験を元に日々情報を発信中。
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